アガトンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 外国人名の読み方 > アガトンの意味・解説 

アガトン

名前 Agathon; Agathōn

アガトーン

(アガトン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 09:55 UTC 版)

アガトーン
Ἀγάθων
誕生 紀元前448年頃
アテーナイ
死没 紀元前400年
マケドニア
職業 詩人
言語 古代ギリシア語
活動期間 古代ギリシア
ジャンル 悲劇
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

アガトーン古希: Ἀγάθων古代ギリシア語ラテン翻字: Agathōn紀元前448年頃 - 紀元前400年)は、古代ギリシア悲劇詩人である。長母音を省略してアガトンとも表記される。エウリピデスプラトンの友人だった。

アガトーンの作品は断片が僅かに残っているだけだが、アリストパネスの『女だけの祭』や、プラトンの『饗宴』に登場人物として出てくることで有名である。『饗宴』の舞台は、アガトーンが最初の悲劇の優勝(紀元前416年)を祝して催された饗宴である。アガトーンはまた、『饗宴』と『プロタゴラス』[1]に登場するアテナイのパウサニアス英語版の長年(10年から15年)の愛人(少年愛におけるエローメノス英語版)であった。そのパウサニアスとともにアガトーンは後に、劇作家を募っていたマケドニア王国アルケラオス1世の王宮に移り、おそらくそこで亡くなったものと思われる。

アガトーンはギリシア演劇にいろいろな革新をもたらした。アリストテレスが伝えるところによれば、当時の演劇は一般にギリシア神話を題材とすることが普通だったのに、アガトーンの『アンテウス英語版』のプロットは全くのオリジナルで[2]、また、テーマに関係のないコロスの歌をドラマの中に任意に挿入した最初の人物もアガトーンだと述べている[3]

プラトンは『饗宴』の中でアガトーンを、身なりの良い、洗練されたマナーを身につけた美青年として描いている。さらに、アガトーンのエロース讃美の演説に対して、ソクラテスにゴルギアスの演説によく似ていると指摘させている[4]。アリストパネスの喜劇『女だけの祭』はアガトーンのスタイルを茶化したもので、アガトーン自身も登場する。 アリストパネスと同時代人の喜劇作家のプラトン英語版もアガトーンへの恋愛詩を歌っている。

脚注

  1. ^ プラトン『プロタゴラス』315.d-e
  2. ^ アリストテレス『詩学』9
  3. ^ アリストテレス『詩学』18
  4. ^ プラトン『饗宴』18-20

参考文献



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アガトン」の関連用語

アガトンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アガトンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアガトーン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS     

OSZAR »