頭蓋骨とは? わかりやすく解説

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ずがい‐こつ〔ヅガイ‐〕【頭蓋骨】

読み方:ずがいこつ

とうがいこつ(頭蓋骨)


とうがい‐こつ【頭蓋骨】


頭蓋骨

 頭蓋1523個の骨、すなわち1016個の頭蓋骨および5種7個の顔面骨とにより形成されている。頭蓋骨は中枢神経系および感覚器接す部分形成する骨格後頭骨(1個)、蝶形骨(1個)、側頭骨(1対2個)、頭頂骨(1対2個)、前頭骨(1個)、篩骨(1個)、下鼻甲介(1対2個)、涙骨(1対2個)、鼻骨(1対2個)、及び鋤骨(1個)である。頭蓋構成する骨の分類には諸学者による見解の相違があり、後頭骨蝶形骨側頭骨頭頂骨前頭骨の5種7個を脳頭蓋とし、他の1016個を顔面骨とする意見もある。

頭蓋骨

作者今江祥智

収載図書帽子運命
出版社原生林
刊行年月1998.11


頭蓋骨

作者吉村昭

収載図書天に遊ぶ
出版社新潮社
刊行年月1999.5

収載図書天に遊ぶ
出版社新潮社
刊行年月2003.5
シリーズ名新潮文庫


頭蓋骨

作者ジョイス・キャロル・オーツ

収載図書ベスト・アメリカン・ミステリジュークボックス・キング
出版社早川書房
刊行年月2005.4
シリーズ名ハヤカワ・ポケット・ミステリ


頭蓋骨

作者郡虎彦

収載図書明治大正小品
出版社おうふう
刊行年月2006.4


頭蓋骨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/24 13:17 UTC 版)

河馬の頭蓋骨。

頭蓋骨(ずがいこつ、とうがいこつ)は、頭の全体的な枠組みとしてはたらく、有頭動物の骨様構造である。頭蓋骨は、顔の構造を支持し、を外傷から保護する。一般的な読みとしては「ずがいこつ」「とうがいこつ」双方を用いるが、解剖学では「とうがいこつ」とのみ呼称、形質人類学では頭骨と表記して「とうこつ」と称し、「ずがいこつ」という読み方は学問的には用いられない。なお、医療の場では他に橈骨が存在するため、「とうこつ」と呼ぶことは稀である。英語ではskullまたはcranium、複数形craniaである。

白骨化した頭蓋骨は髑髏(どくろ、されこうべ、しゃれこうべ)と呼ばれる。頭蓋骨に関する文化的な側面はそちらを参照の事。

脳を収めている脳頭蓋英語版(神経頭蓋)と、顔面部を構成する顔面頭蓋(内臓頭蓋)に分けられる[1]。内臓頭蓋(英語:Viscerocranium)は、顔の部分を構成するフェイシカル・スケルトン英語版からなる membranous viscerocranium、Splanchnocranium英語版からなる cartilaginous viscerocranium(軟骨性内臓頭蓋)に細分化される。

ヒトの頭蓋骨

骨: 頭蓋骨
ヒトの頭蓋骨
名称
日本語 頭蓋骨
英語 skull
ラテン語 cranium
画像
アナトモグラフィー 三次元CG
関連情報
MeSH Skull
グレイ解剖学 書籍中の説明(英語)
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ヒトの場合では、成人の頭蓋骨は通常28個の骨から構成される。下顎を除いて、頭蓋の骨格はすべて縫合(移動をほとんど許さない厳密な接合)によって互いに連結されている。幼児の脳が大きく成長するのに合わせるため頭蓋骨は複数が組み合わさってできている。

8個の骨格が神経頭蓋すなわち脳と延髄を囲む骨の保護円蓋を形成する。14個の骨格が内臓頭蓋(顔を支持する骨格)を形成する。中耳の6個の耳小骨は側頭骨の内側に包まれる。喉頭を支持する舌骨は頭蓋骨の一部と通常見なさない。舌骨は他の骨と連結していないからである。

頭蓋骨の発生

頭蓋は複雑な構造である。その骨格は膜性骨発生と軟骨性骨発生の両方によって形成される。内臓頭蓋の骨格、および神経頭蓋の側面および屋根は、膜性骨発生(あるいは真皮の骨化)によって形成される一方、脳を支持する骨格(後頭骨、蝶形骨、側頭骨、及び篩骨)は、おおむね梁軟骨や旁索軟骨などに起因する軟骨性骨発生によって形成されている。

誕生の時、ヒトの頭蓋骨は45個に分かれている骨的要素から構成される。成長とともに、これらの骨的要素の多くは、徐々に癒合して硬骨(例えば前頭骨)になる。頭蓋の天井をなす頭蓋冠は、前頭縫合、矢状(しじょう)縫合、ラムダ縫合、冠状縫合、鱗状縫合と呼ばれる5つの縫合という緻密性結合組織によって分けられる。新生児は産道を通過するときや成長のため、これらの部位は繊維状で移動可能になっている。

縫合の交点にある比較的広い結合組織の部分は泉門とよばれる。成長および骨化が進行するにつれ、泉門の結合組織に骨が入り込み、置き換わる。後部の泉門(小泉門)は、通常8週までに閉じる。しかし、前部の泉門(大泉門)が閉じるのはそれより遅く、18か月前後まで残る場合もある。前部の泉門は、前頭骨と頭頂骨の交点に位置し、赤ん坊の額にある「ひよめき」と呼ばれるものである。

病理

脳が外力をうけたり損傷した場合、重症になることがある。通常は、頭蓋骨はその硬い性質により損傷から脳を保護するが[2]、髄膜血管の出血や、脳自体の損傷によって、頭蓋内圧が高くなることがありえる。脳が膨張するための空間がないので、過大な頭蓋内圧が進行すると、大孔(大後頭孔)から延髄~脳幹部が脱出し、最終的にはヘルニアとなる(大後頭孔ヘルニア)。この段階に達すれば死は不可避であり、緊急手術により予防的な内圧低下措置が必要である。このため、脳に損傷を受けた患者は注意深く観察しなければならない。受傷直後は症状、頭蓋内圧上昇が軽微であっても、脳浮腫が時間とともに進行し、急激な転帰を見せることは珍しくない。

古来より、穿頭と呼ばれる頭蓋骨の手術が、単に人命救助の技術としての試みというだけではなく、しばしば神秘的な理由で実行されている。

頭蓋骨はさらに鼻腔穴を含んでいる。髄膜は頭蓋骨と脳を分ける薄膜である。

目や髪、肌の色といった骨に残らない特徴とともに頭蓋も系統関係を示すことは考古学者や法医学者に知られている。

ヒトの頭蓋骨を構成する骨

1:前頭骨、2:鼻骨、3:頭頂骨、4:側頭骨、5:蝶形骨、6:涙骨,7:頬骨、8:篩骨、9:上顎骨、10:下顎骨
1:前頭骨、2:頭頂骨、3:鼻骨、4:篩骨、5:涙骨、6:蝶形骨、7:後頭骨、8:側頭骨、9:頬骨、10:上顎骨、11:下顎骨
ヒトの頭蓋骨の3DCTスキャン映像

脳頭蓋

顔面頭蓋

耳小骨

ウォーム骨 (インカ骨を含む)

通常の骨化の中心のほかに、他のものが生じることがあり、そうした過程では、縫合骨あるいはウォーム骨(英語: Wormian bones[注 1]と名づけられた不規則な孤立した骨が生じる。それらは、ラムダ縫合に最も頻繁に生じる。泉門、特に後部泉門で時々見られるが、ここに生じた大きなサイズの骨をインカ骨と呼ぶこともある。別の部位に生じるこの種の骨、プテリオン小骨は、頭頂骨の蝶形の隅と蝶形骨の大翼の間にできることがあって、多かれ少なかれ頭蓋骨の両横に左右対称に位置するがサイズが異なる傾向を持っている。それらの数は、一般に2または3個までに限られるが、成人の水頭症患者の頭蓋骨で100個以上が見つかったことがある。

頭蓋骨のその他の特徴

頭蓋骨の孔

以下は頭蓋骨に開いている孔と、その孔を通っているものの一覧である。 腹側から背側の順で並んでいる。

顕著な縫合線

ほとんどの縫合線は、そこで接合する骨によって呼称する。 しかし、いくつかのものは特別の名前を持っている。

  • 矢状縫合(しじょうほうごう Sagittal suture) - 正中線に沿った頭頂骨の間。
  • 冠状縫合(Coronal suture) - 前頭骨と頭頂骨の間。
  • ラムダ形縫合(Lambdoidal suture) - 頭頂骨と後頭骨の間。その形が漢字の「人」に似ているので、「人字(じんじ)縫合」とも言った。
  • 鱗状縫合(Squamosal suture) - 頭頂骨と側頭骨の間。
  • 前頭縫合(Metopic suture) - 前頭骨の左右中間部にある縫合(注:通常は6歳頃に消失。残存する場合にこう呼ぶ)。

脊椎動物の頭蓋骨

概要

頭蓋骨の構成と発生

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 17世紀デンマークの医師オーレ・ウォームにちなむ。

出典

  1. ^ 頭蓋. コトバンクより。
  2. ^ 監修山田敬喜、肥田岳彦『ぜんぶわかる 骨の名前としくみ事典』成美堂出版、2012年、22ページ、ISBN 978-4-415-31001-5

外部リンク


頭蓋骨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 16:23 UTC 版)

有鱗目 (爬虫類)」の記事における「頭蓋骨」の解説

双弓類 有鱗目 左:双弓類基本的頭蓋骨。側頭窩上下2つある。 右:有鱗目基本的頭蓋骨。下の弓が消失する。j:頬骨 (jugal) p:頭頂骨 (parietal) po後眼窩骨 (postorbital) q:方形骨 (quadrate) qj方形頬骨 (quadratojugal) sq鱗状骨 (squamosal) 上図に見るように双弓類の頭蓋骨には眼窩後ろ側頭窩2つあり、上にある物を上側頭窩、下にある物を下側頭窩と呼ぶ。側頭窩下縁架橋部を「弓」と呼び、これが上下2つあることが双弓類名称の由来となっている。上部の弓は後眼窩骨-鱗状骨(図のpo, sqからなり下部の弓は頬骨-方形頬骨-方形骨(図のj, qj, q)からなる有鱗目双弓類一員であるが、この2つの弓のうち、頬骨-方形頬骨-方形骨からなる下部側頭弓が消失して下側頭窩が下に開き自由になった方形骨鱗状骨可動関節面形成することが有鱗目特徴づける重要な点である。 実際の例としてオオトカゲ頭骨の図を右に示すが、鱗状骨右図中のsq )は架橋によって後前頭骨右図ptf )と接続され上部側頭弓と上側頭窩はまだ存在している一方で頬骨右図j )と方形骨右図q )の間には接続無く、その部分側頭弓が消失していることが見て取れる一般的にはこのことによって顎の可動性増している利点があると考えられている。すなわち、方形骨頬骨によって頭蓋骨前部結合されなくなったため自由に動けるようになり、方形骨下端上顎)と関節骨上端下顎)間に存在する通常の顎関節加えて方形骨の上端と鱗状骨下端間にさらに関節形成され上図右のq-sq間の太線部)、一種の2重関節となるのである。 ただし、下部側頭弓の消失による下側頭窩の頬部への開放は、ムカシトカゲ目のプレウロサウルス類(Pleurosaurus)や、かつて広弓類よばれた鰭竜類でも平行進化として同様に生じており、リンコサウルス類のクララジア科(Claraziidae)には可動性方形骨を持つものがいるなど、これのみによって有鱗目が定義付けられるわけではないヘビ亜目ではさらに後眼窩骨-鱗状骨からなる上部側頭弓までもが消失し方形骨だけでなく鱗状骨頭頂骨上図のp)との間に関節持ち自由に動くようになる。これらの事に下顎先端分離していることも併せてヘビ類の顎は非常に大きな自由度をもった可動性獲得している。ヘビが体直径の何倍もの餌を飲み込めるだけでなく、獲物かみついた下顎左右交互に動かして獲物を咽へ送る(俗に「顎で歩く」と言われる)ことが可能なのもこの可動性得たならばこそである。

※この「頭蓋骨」の解説は、「有鱗目 (爬虫類)」の解説の一部です。
「頭蓋骨」を含む「有鱗目 (爬虫類)」の記事については、「有鱗目 (爬虫類)」の概要を参照ください。

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頭蓋骨

出典:『Wiktionary』 (2021/07/25 05:03 UTC 版)

この単語漢字

第二学年
がい
常用漢字
こつ
第六学年
音読み 音読み 音読み
この単語漢字
とう
第二学年
がい
常用漢字
こつ
第六学年
音読み 音読み 音読み

発音

  • (東京) いこつ [zùgáꜜìkòtsù] (中高型 – [2])
  • IPA(?): [d͡zɨᵝɡa̠iko̞t͡sɨᵝ]

名詞

頭蓋 (とうがいこつ または ずがいこつ)

  1. 頭蓋構成する骨の総称構造支持し、外傷などから保護する働きを持つ。 ヒト場合1829の骨で構成される。

関連語

類義語
ヒトの頭蓋骨構成する

翻訳


「頭蓋骨」の例文・使い方・用例・文例

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